【朝の頭痛について】
朝起きたときに頭痛がある——。
これは珍しい症状ではなく、実は当院でもとても多い相談の一つです。
朝の頭痛には、
片頭痛・緊張型頭痛・睡眠時無呼吸症候群・カフェイン離脱・薬物乱用頭痛・頚椎症・抑うつ状態・歯ぎしり
など、多くの原因が関係するため、丁寧な見極めが必要です。
【朝の頭痛でまず確認すべきポイント】
・毎日か、時々か
・痛みの強さ
・目覚めてすぐ痛いか、徐々に痛くなるか
・いびき、日中の眠気
・カフェインの習慣
・薬の使用頻度
・首肩のこり
・睡眠姿勢、枕の合う合わない
・歯ぎしり・食いしばりの有無
これらを組み合わせると、多くの場合原因を推測できます。
【原因1:睡眠時無呼吸症候群(OSA)】
朝の頭痛の代表的な原因の一つです。
・起床時の重い頭痛
・強いいびき
・日中の眠気
・肥満、高血圧の合併
無呼吸により、睡眠中に二酸化炭素が上昇し、
脳血管が拡張することで頭痛が生じます。
【原因2:カフェイン離脱性頭痛】
国際頭痛分類で「物質離脱頭痛」に分類される頭痛です。
・朝に最も強い
・昼頃のカフェイン摂取で軽くなる
・日中のコーヒー・エナジードリンク習慣
・休日の朝に痛みやすい
理由は、
寝ている間にカフェインを摂らないため血中濃度が急減し、血管が拡張するため。
特にコーヒー換算200 mg以上/日を常習的に摂る方は注意が必要です。
【原因3:薬物乱用頭痛(MOH)】
・鎮痛薬を月15日以上
・トリプタンを月10日以上
・薬が効きにくくなっている
・朝から頭痛が始まる
片頭痛や緊張型頭痛を背景に、薬の使いすぎで慢性化している状態です。
【原因4:片頭痛】
片頭痛は「朝の頭痛」として出現することが非常に多いです。
・拍動性の痛み
・気圧変化で悪化
・光や音に過敏
・吐き気
・寝不足・寝すぎで誘発
頭振りテスト陽性(左右に振るとズキッと響く)は片頭痛のサインです。
【原因5:緊張型頭痛】
睡眠姿勢と首肩の筋肉のこりが影響します。
・枕が合わない
・横向きで寝て首が詰まる
・目覚めた瞬間から重い痛み
・PC作業が多い
【原因6:頚椎症】
・朝のこわばり
・後頭部の鈍痛
・枕の高さが合わない
・首を動かすと痛い
片頭痛や緊張型頭痛と併存していることも多く、注意が必要です。
【原因7:抑うつ状態・不安障害】
朝に強い頭痛、夕方に軽くなる場合に多く、
・倦怠感
・気分の落ち込み
・集中力の低下
・肩こり
などの症状が伴います。
【原因8:歯ぎしり・食いしばり】
実は見逃されやすい朝の頭痛の原因です。
夜間に歯を強く噛み締めることで、
・咬筋
・側頭筋
・首肩の筋群
が緊張し、朝のこめかみ痛・前頭部痛として現れます。
歯ぎしりのサイン:
・朝起きて顎が疲れている
・歯にヒビが入る
・歯科で指摘された・パートナーに指摘される
・肩こりが強い
・ストレスが多い
歯ぎしりは緊張型頭痛・片頭痛の両方を悪化させます。
【まとめ:朝の頭痛の見極め】
・いびき/日中眠い → 睡眠時無呼吸
・朝に最強で昼に軽減 → カフェイン離脱
・薬を10〜15日以上使用 → 薬物乱用頭痛
・拍動痛/気圧で悪化 → 片頭痛
・枕・寝姿勢 → 緊張型頭痛
・後頭部痛+首こわばり → 頚椎症
・朝の倦怠感 → 抑うつ
・顎の疲れ → 歯ぎしり
朝の頭痛は単一原因ではなく、複数の要因の組み合わせであることが多いです。
【院長からのメッセージ】
当院でも「朝の頭痛」は非常に多い相談です。
特に、睡眠時無呼吸・カフェイン離脱・薬物乱用・歯ぎしりなど、
見逃されやすい原因が背景にあることも珍しくありません。
朝の頭痛は、
“生活のリズム × 睡眠 × 歯ぎしり × カフェイン × 首肩の状態 × 頭痛の種類”
が互いに影響し合って生じます。
丁寧に整理すれば改善するケースが多く、
片頭痛や緊張型頭痛を併発している場合も治療の選択肢があります。
朝の頭痛でお困りの方はお気軽にご相談ください。

